SOWACAFE DIARY

自家焙煎 真岡珈琲豆舎 ソワカフェ の日記

"I do not consider the sale complete until goods are worn out and costomer still satisfied."  - Leon Leonwood Bean 1916
「私は売れた商品がボロボロになるまで使われ、なおかつお客様がその時点で満足していることで物販は成立すると考える。」  - レオン・レオンウッド・ビーン (1916年)

 ■出店予定日時、場所は、ホームページに記載致しますのでご覧ください。→【こちら

「クォータ」って知ってますか?

kisanjin氏に解説いただきました。ありがとうございます。ここまで解って豆売ってる珈琲豆屋さん、どんだけいるのかなー???
え、私? 私ももちろんわかっていないほうの組です。興味はありますし、もっともっと珈琲のこと知りたいので、なんとか学習していきますです。

■帰山人:「クォータ」というのは「割り当て」のことで、ICAでは「あんたの国はコーヒー輸出して売っていいのはこんだけね」と、コーヒー生産各国に輸出量の上限を割り当てるキマリのこと。これが無いと、売りたいばっかの生産国がバンバン売りまくって、結果、コーヒーの相場価格が暴落してしまう、それを防ごうという価格安定を狙った一種の国際カルテルです。当然、消費国側も生産各国からクォータを超えた量のコーヒーを買えないワケで…
で、その昔、日本は消費国として弱小だったので、オマエはクォータを守って買わなくていいよ、大勢に影響ない程度だもん、って扱いの「新市場国」枠だった。つまりカルテル除外枠です。
そんなコトよりもっとコーヒーを飲む国になれ、ってのが「消費振興金」です。当時、日本がもらっていた消費振興金は毎年ウン億円単位でした。でも、2009年に日本がICOから脱退した表向きの理由は、ナント「ICO加盟の会費2千万円がもったいない」という通告…恩を仇で返すにしても、セコすぎると思いませんか…


□sowacafe:「IMF自由主義経済推進施策の開始(クオータ効力無いに等しい)」→「そういう波で日本の地場喫茶店は増加傾向が頭打ちと滅び始めた」と言う、国際情勢と地場喫茶店の頭打ち減少の関係がどうもわかりません。珈琲豆価格の下落??? どうかご指導願いたいです。


■帰山人: >国際情勢と地場喫茶店の頭打ち減少の関係…
う、ココはですね、「(自由主義経済の)風が吹けば、桶屋が儲かる(けど喫茶店は潰れる)」っぽいコジツケた乱暴な表現であります…^^;
日本の高度経済成長期が終焉した1970年代当時の国内金融は、それまで製造業主体にしていた融資の矛先を飲食業や小売業に振り向けました。地場個人経営の「でもしか喫茶」は増え続けて1980年前後を迎えたワケです。しかしこの間に傍らでは、ファミレス・コーヒーチェーン店・コンビニなど集約型の外食産業や小売業が勃興してきました。そこに世界的にもネオリベラリズム経済の風が吹く。1980年代前半からのレーガノミックスサッチャリズム、そして中曽根政権下の経済拡大施策…当然、外食産業・小売業への金融はチェーン業態に集約していく、弱肉強食ですからね。
まぁ、例えば当時のIMFやアメリカ財務省が自由化施策を打ち出さなければ、日本の喫茶店は増え続けた、などとまでは言えませんが、やはりネオリベラリズム経済が席捲しなければ、その後のバブル経済の影でも地場喫茶店が減り続けたかどうか…
つまりココでは、ICAのクォータ制崩壊によって(コーヒーの相場がどうとかなって)喫茶業が苦しんだ、という話ではなくて、ネオリベラリズム経済へ協調した国際情勢が、片やはICAクォータを完全破壊し、他方で日本の地場喫茶店を潰した、というコジツケ論であります^^;